先日パーソナルトレーニングのクライアント様からこんな質問を頂きました。
「骨格ごとにダイエット方法って違うんですか?」
「○○タイプが筋トレで気を付けることってありますか?」
詳しくお話を伺ってみると、骨格診断に興味があって色々調べていたら骨格タイプ別ダイエット方法、オススメストレッチなどの情報を目にすることがあったのだとか。なるほどです!
自分の骨格タイプで適したダイエット方法やボディメイクのポイントがわかったら、なんだか効率よくスタイルアップできそうですよね!
ということで今日は
「骨格診断で自分にあったダイエット方法がわかるのか?」
「骨格診断のタイプごとにボディメイクのポイントは違うのか?」
骨格診断ディプロマも取得したパーソナルトレーナーの私が個人的に考えている本当のところをこっそりお伝えしようと思います。
- 骨格診断タイプ別のダイエット方法がわかる
- 骨格診断タイプ別のボディメイクのポイントがわかる
- 自分の骨格を好きになれる前向きなマインドが手に入る
骨格タイプ別ダイエット方法の結論
結論から申しますと…
あんまり気にしなくていい
です!!
以上!
「え〜〜〜〜〜!!それだけ!!??」という声が聞こえてきそう…
ご安心ください!
せっかく骨格タイプ別にダイエットやボディメイクを頑張ろうという勉強熱心な方が読んでくださっていると思うので、ここからはあまり気にしなくていい理由やタイプ別にボディメイクをするときのポイントなど、詳しくご説明していきますね!
骨格診断は痩せる方法というより着痩せする方法
まずは骨格診断について簡単におさらいを…
骨格診断は、体の特徴から「似合う」を探すメソッドです。生まれ持った骨格や筋肉の付き方、肌の質感などの特徴をもとに骨格タイプを3つに分類します。似合う素材やシルエットが分かるので、洋服を選ぶ時の大きな指針となります。
元々骨格診断は、骨格などの身体の特徴を分類して似合うファッションを知るためのメソッドです。
自分の骨格に合う服を着るとスタイルアップして見える…つまり着痩せして見えるという嬉しい効果もあり、1gも痩せずして痩せたように見えるというダイエッターなら知っていて損はない情報です。
なんと、うまく活用すると見た目体重−3kgと言われています。
これがもし正攻法のダイエットで−3kgしようと思ったら、21,600kcalのアンダーカロリーを作る必要があります。
体脂肪は1kgあたり7,200kcal
つまりダイエットで体脂肪を1kg落とそうとした場合7,200kcalを消費する必要があるということです。
もし体脂肪を3kg落としたいなら実に21,600kalも消費する必要があります。(7,200×3=21,600kcal)
ちなみにこれは体重50kgの女性がおよそ144時間ウォーキングしてやっと消費できるカロリーです。
私はこの事実を知った時、長年探し求めた「一瞬で痩せる魔法は骨格に合う服を着ること、ここにあり!」と感動すら覚えました。
この辺りはこちらの記事でも触れています。
ということで、元々骨格診断はダイエット方法を知るためのメソッドではないのですが、着痩せして見せるのには抜群の効果を発揮します。
骨格診断タイプ別ダイエット方法、なぜあまり気にしなくていいのか?
骨格を3タイプに分類するということは、骨格ごとにボディラインに特徴があるのは間違いありません。
では、なぜ私が骨格タイプ別ダイエット方法を「あまり気にしなくていい」とお伝えしたのか。
それは、女性がスタイルアップする上でやることは変わらないから!
これにつきます。
どの骨格タイプでもダイエット(ここでは生活習慣を整えて体脂肪を落とすことと定義します)でやることは共通しています。
具体的には…
- 食事内容の見直し
- 運動習慣を身につける(最低限の筋トレ、有酸素運動)
- 睡眠をしっかりとる(最低でも6時間以上)
この3つを振り返り健康的にスリムな体型になるように改善し、それを維持できるように整えていきます。
実は、整形手術でもしない限り特定の場所に脂肪をつけたり、部分的に痩せることはできないんですね。
そのため、あなたが骨格ストレートでもウェーブでもナチュラルでも、人間である以上ダイエット方法が大きく変わることはありません。
骨格診断タイプ別のボディメイク方法なら考えられなくもない
ただ、もしボディメイク目的で筋トレやコンディショニングをするというなら、押さえておきたいポイントはあるかなと思っています。
理由は2つあります。
骨格の歪みから生じるお悩みはボディメイクで解消できる
まず1つ目。セルフチェックで言われる「○○タイプはこんな特徴です」の中には、それぞれの骨格的特徴以外に骨格の歪みによるボディラインの崩れが混ざっていることがあるから。
例えば骨格ストレートの特徴で紹介される「首が短め」
元々の首の長さ以外に、肩が内巻きに丸くなって首の付け根が盛り上がることで首が短く見えることがあります。
この場合、一般的には首が長いとされるウェーブタイプでも、巻き肩になっていたら本来の長さより短く見え、ストレートタイプだと勘違いすることも。
さらに背中が丸まると物理的な縦の長さが出ないので、本来なら胸元が薄いウェーブタイプでも厚みがあるように見えることもあります。
逆に「バストの位置が高く、デコルテに張りがある」と言われるストレートタイプでは、猫背になることで胸の高さが出ず、デコルテが削げて見えることもあります。
そう考えると、セルフチェックで誤診が多いのも納得です。
ちなみに私は骨格ナチュラルタイプですが、プロ診断を受けるまで自分はストレートかウェーブだと思っていました。
なぜなら骨格ナチュラルは「モデル体型」「手足がすらっと長い」「太りにくい」と書かれていたから!!ソウジャナイヒトモイルヨ…。
話を戻して…
私はパーソナルトレーニングで行う姿勢の評価・修正を骨格診断の時にも活用しているのですが、これが意外なことにかなり好評なんですね。
上記のような理由で誤診予防に始めたのですが、ご自身の姿勢を気にされている女性が多く
「首のシワって姿勢で治るんですね…!」
「身長が3cmくらい伸びたように見えます!」
「いつもよりお尻がコンパクトになりました!」
など、嬉しいお声を頂くことも。
トレーニングにせよ骨格診断にせよ、本来お持ちの骨格の良さ・ボディラインのポテンシャルは姿勢の良さがあってこそ輝くのだな〜と感じています。
骨格は変えられないけどボディメイクで筋肉をつけることはできる
理由2つ目。ある骨を無くす…というような骨格自体を変えることはできないですが、骨がない部分に筋肉で厚みをつけることはできます。
例えば骨格ナチュラルタイプの方に
「肩幅が広いのが悩みです。肩幅を狭くしたいです。」
と言われても、それは残念ながらトレーニングでは不可能です。
(もし体脂肪や筋肉で肩幅が強調されているなら、ダイエット指導はできます!)
ですが、骨格ウェーブタイプの方に
「肩幅がないのが悩みです。肩幅を広くしたいです。」
と言われたとしたら、それなら「肩トレしましょう!」となります。
(あまり肩幅を広くしたい女性はいらっしゃいませんが…笑)
変えられない場合の例にナチュラルタイプの方を上げましたが、ナチュラルの方、気を落とさないでくださいね。
ナチュラルタイプの方の骨格は、もはや骨格自体がスタイリッシュでかっこいいのです。
下記にそれぞれの骨格の良さを活かしたボディメイクの目指すイメージについても触れますので、よかったら最後までご覧ください。
骨格診断タイプ別ボディメイクのポイント
ここからはわかりやすいように骨格の歪みを姿勢由来、骨格タイプ別の特徴を骨格由来という呼び方で区別していきますね。
まずこの2つで大きく違うのは、努力次第で変えられるのか変えられないのか。
上記で上げた理由1のように姿勢由来のお悩みならストレッチやボディメイクで姿勢を整えれば変えられる可能性が高いです。
でも、理由2のように元々生まれもった骨格由来の特徴はその方の個性です。変えられません。
変えられない、というと冷たい言い方だなと思われるかもしれませんが、その辺りはきちんとお伝えするようにしています。
なぜなら、変えられるところでする努力は楽しいですが、変えられない部分で四苦八苦するのはもったいないと思っているので。
それを踏まえ
- 姿勢由来でボディラインが崩れておこる可能性があるお悩み
- 筋肉をつけることで解消できるお悩み
- よくあるお悩みを強調しないためにできる工夫
の3つをボディメイクの観点でお伝えします。
ただし前提として、骨格タイプ3タイプに振り分けていますがやはり※個人差あり。というのを頭の片隅に置きながら聞いてください。
個別のお悩みにはパーソナルレッスンで対応させていただきます!
パーソナルレッスンに関してはこちら
骨格ウェーブタイプ
特徴とよくあるお悩み
- 下半身に比べて上半身が華奢なので、下半身太りが気になる
- 二の腕の振袖お肉が気になる
- お尻と太ももの境目が分かりにくいのが気になる
- お尻の上の方がペタンとして、ボリュームが下にある
- ぽちゃっとした水太りのような感じで引き締まった感が出にくい
- 痩せるとデコルテの骨が浮いてくる
- お尻の横幅や外腿の張りが気になる
ボディメイクのポイント
- 全体的なたるみ感は筋トレで解消できる!脂肪は重力に負けるけど筋肉は重力に勝てます
- 痩せたときにデコルテの骨が目立つ方が多いので、胸のトレーニングの重要性は上がる
- もし腰幅に比べて肩幅が狭くてボディバランスが気になるなら肩トレしても良いかも
- 大転子付近の腿の横幅や外ももの張りが気になるなら、股関節と膝関節の捩れを改善するとスッキリする
- お尻の上の方の筋肉(中臀筋、大臀筋上部)を鍛えるとヒップの高さが出せる
- お尻とももの境目はお尻と裏ももを鍛えると解消できる!セルライトカバーにも○
- 振袖お肉は上腕三頭筋を鍛えたり体脂肪を落とすとスッキリする
ウェーブタイプがボディメイクするメリット
実はトレーニングすると一番ボディコンシャスなものが似合うタイプ!女性らしいカーヴィーボディが目指せます。
「骨格を削ることはできないけど筋肉はつけられる」
なら、骨格自体が華奢なウェーブタイプはボディメイクで可能性が広がりそうじゃありませんか?
ファッションアドバイスの際、ウェーブタイプの方は華やかに見せるための装飾がポイントになります。
が、いちトレーナーとしてボディメイクして己の筋肉で身体を飾ることもご提案したいです!
骨格ストレートタイプ
特徴とよくあるお悩み
- 身体に立体感があり、横から見た時の厚みを気にされている方が多い
- 横から見た時の前ももの張りが気になる
- 肋骨と骨盤の距離が短く、くびれが出来にくいのを気にしていることがある
- 正面から見た時の二の腕の横幅が気になる
- 骨の周りに丸く脂肪がついていくので太るとたくましい印象になりやすい
- 首の付け根が盛り上がって首が短く見えるのが気になる
ボディメイクのポイント
- 痩せにくいと書かれていることも多いですが、適切な手順で適切な努力をすればやせますのでご安心ください!
- 寸胴見えを防ぐため腹斜筋の鍛えすぎに注意
- 前ももの張りが気になっている方も多いので、下半身トレの時前ももに効かないように特に気をつける
- 前ももの張りは股関節や膝下の捩れを改善するとスッキリする
- リブフレアが原因で鳩胸やアンダーバストが強調されている場合はストレッチや呼吸トレで改善する
- 正面から見た二の腕の横幅は体脂肪を落とすとほっそりしてくる
- 内巻き肩で首の付け根が盛り上がっている場合は肩甲骨や肋骨を正しいポジションに戻すこと、首の位置を整えることで改善する
骨格ストレートタイプがボディメイクするメリット
骨格の立体感も相まって、トレーニングするとリッチで肉感的な均整の取れたグラマラスボディになるタイプ。峰不二子的なイメージ…!
肌の張り感が筋肉をより美しく見せるので、筋トレ効果が目に見えて分かりやすいという嬉しい特徴も。
骨格ストレートタイプへのファッションアドバイスでは、シンプル・スッキリがポイントになるのですが、これは元々ボディラインにメリハリがあるからこそ。
ご自身のボディが最高のアクセサリーと言っても過言ではないストレートタイプだからこそ、ボディメイクで日本人離れしたメリハリボディに磨きをかけていきましょう!
骨格ナチュラルタイプ
特徴とよくあるお悩み
- 骨が目立つためゴツく見えるのが気になる
- 骨格にフレーム感があるため太ると大柄に見えやすい
- お尻が扁平でペタンと見えるのが気になる
- 肋骨や骨盤が目立つ
- ボディラインが直線的なのでくびれができにくい
- 筋や腱が目立つのが気になる
ボディメイクのポイント
- 硬質な骨感を感じるタイプなので、女性らしさを出すためにも筋肉でボディラインに丸みを足すのはオススメ!
- 肩幅がある方は肩幅が強調されるので肩トレはやらない ※肩に丸みを出したいならやってもいいかも
- ウエストのくびれがなくなりやすいので腹斜筋の鍛えすぎに注意
- リブフレアが原因で寸胴に見えている場合はストレッチや呼吸トレで改善する
- 肋骨が浮き出るのが気になる場合、リブフレアが原因ならストレッチや呼吸トレで改善する
- 痩せると胸の骨が浮きやすいので胸トレはしっかりやる
- お尻に高さと丸みを出すためにお尻トレ(大臀筋上部、中臀筋)を頑張る
骨格ナチュラルタイプがボディメイクするメリット
骨格自体のスタイリッシュさが生きる、キレのあるヘルシーボディが目指せるのがナチュラルタイプ。
ナチュラルタイプのファッションアドバイスでは、ゆったりしたシルエットで柔らかさを足すのがポイントになるのですが、ボディメイクすれば筋肉で柔らかさを足し女性らしさを引き出すことができます。
柔らかさをを足すなら体脂肪でよくない?という声も聞こえてきそうですが、脂肪はつくところを選べません。筋肉なら欲しいところにつけられます!胸(大胸筋)もお尻も思いのまま!!
華奢を目指して過剰にダイエットするより、身体を引き締めることで骨感を美しく見せスタイリッシュさを活かしましょう!
変えられないところで悩むより、変えられるところで努力しよう!
サクッと質問に回答するつもりが超大作になってしまいました。笑
骨格別のダイエットはあまり気にしなくていいとは言いつつ、イメコン好きな皆様に楽しんでいただけるようあえて割と細かく分類したつもりです。
骨格別のお悩みの変えられるところにフォーカスしつつ、それぞれの持ち味を活かす方向でボディメイクするならこんな感じ、というのを書かせていただきました。
ですが、今回わかりやすく骨格タイプで分類しているお悩みも姿勢由来の骨格の歪みで全く反対になっている場合があります。
例えば
- ウェーブでも内巻き肩になれば首は短く、横から見た時の厚みが出る
- ストレートでも猫背になれば胸元が寂しく見える
- ナチュラルでも股関節の捩れがあれば下半身が太くなる
など、どのタイプでも姿勢不良や筋肉不足で本来持っているボディラインの美しさが損なわれていることは多いです。
途中でもお伝えしましたが、変えられるところでする努力は実りあるものですが、変えられない部分で四苦八苦するのは時間もお金も労力も、もったいないですよね。
今回の記事で体型のお悩みが自分の個性の一部なのか、それともボディメイクやダイエットで変えられる生活習慣や姿勢によるものなのか知るためのヒントになったら嬉しいです!
そして各タイプごとに比較していますが、実際のパーソナルトレーニングや骨格診断ではもっとその人自身の特徴を見てアドバイスさせて頂いています。
より具体的なお悩みにはやはりパーソナルな診断・分析が有効なので、気になった方は個別カウンセリングやパーソナルトレーニングにお申し込みください!
パーソナルレッスンに関してはこちら
長い記事をお読み頂きありがとうございました!
ウェルネストレーナーのChieでした。