今日はダイエットしていると直面する壁・ストレスと食欲についてのお話です。
「ストレスで食べてしまうんです」
「ドカ食いがやめられません」
「ダイエットが続かないんです」
「痩せなきゃと思いつつなかなか行動できなくて…」
カウンセリングをしているとクライアントさんからよくこんなご相談を頂きます。
もし今あなたに同じようなお悩みがあるとすれば、根本的な原因は自分を責める思考の癖かもしれません。
この自分を責める思考癖、実はかなり厄介です。
ダイエットだけでなく仕事、健康、人間関係など人生の色々なところに良くない影響を与えている可能性があります。
逆に言えば、この自分を責める思考癖を解消するだけで、あなたのダイエットはするすると良い循環に乗り簡単にうまくいってしまうかもしれません。
自分を責めると太りやすくなる理由
「どうせ私は…」「私なんて…」
そんな声が頭の中で聞こえることがありませんか?
これが自分を責める思考の癖、自己否定です。
何気なーく頭の中に響いてくる自分を否定する声、どんな風にあなたの実生活に影響を与えているのでしょうか。
まず自己否定が心の中にある場合、それだけで常に大きなストレスを抱えることになります。
そうすると精神的に不安定になり、打たれ弱く、物事に取り組む意欲が低下してきます。
自己否定は自分を自分で攻撃してストレスを増やし、心のエネルギーを大量消費してしまう考え方なのです。
そんな状態では本来の能力が発揮できませんから、さらに「自分なんて…」と思うような現実が起こりやすくなります。
例えばダイエットの場合、「痩せたいのにお菓子がやめられない。私はなんて意志が弱いんだろう。こんなんじゃダメだ…」と思ったとします。
お菓子がやめられないことも、意志が弱いのも、別にダメじゃないんです。
それを自分で「ダメだ」と否定してストレスを抱えてしまうのが問題なのです。
体型に悩みがある方の場合、ストレス解消法が食に向かいやすくなっています。
食べ過ぎたことがさらにストレスになり、そのストレスも食で発散しようとします。
これが続けばさらなる体重増加を招き、どんどん自信を失ってダイエットとリバウンドを繰り返す負のループにはまってしまうのです。
実際に、神経症的傾向が強い(メンタルが弱い)人は肥満になりやすいという統計データもあります。
自己否定とエネルギーの関係について
では、話を戻して自己否定とエネルギーについて。
「何にもする気力が湧かない…」
私はそんな方にヒーリングでエネルギーをチャージして、その人本来の元気な状態へ気(波動)を整えるサポートをしています。
自分で自分を元気にすることができない時は、他者からのヒーリングはとても有効な手段です。
ですが、どんなにヒーリングでエネルギーを補充してもまたすぐエネルギーを消耗してしまう方がいらっしゃいます。
それが自分を責める思考癖のある方です。
例えばヒビの入ったコップに水を注いだとして、ヒビからどんどん水が漏れ出てしまいますよね。
このコップを水で満たすにはどうしたらいいでしょうか?
コップに換えが効かないとしたら、おそらくあなたはコップのヒビを塞ぐのではないでしょうか。
ヒビがなければ水が効率良く注がれて、満たされた状態をキープできますね。
もしあなたが日常的に自分を責めているのなら、あなたの心のコップはまさにこのヒビの入った状態です。
エネルギーが漏れやすい心の状態では、運動をしたり、滋養のある食事をしたり、ヒーリングを受けたりしてエネルギーを補充しても、またすぐ気力を消耗して元気がなくなってしまいます。
気力を消耗するとと何事もめんどくさい気持ちになり、ダイエットを始めようと思っても最初の一歩がなかなか踏み出せません。
そもそも行動できないという場合は、ダイエットができるようなエネルギー状態ではないことが多いです。
私も以前は自分を責める思考癖があり、自分で自分を攻撃して余計なストレスを増やしていました。
そしてストレスで消耗した気力を補うために、とにかく食べて元気になろうとしていました。
身体に必要なエネルギーだけでなく気力を補うエネルギーが大量に必要だったため、お腹が空いていないのに食べてしまうエモーショナルイーティング(ストレス食い)に長い間苦しみました。
仕事で失敗した日の夜。コンビニで大量の菓子パンやアイス、ポテトチップスを買って、帰宅後に一気食い。
ピリピリした会議の日。緊張を和らげたくて鞄に忍ばせたチョコレートがいつの間にか空っぽに。
会社に向かう駅のホーム。「仕事行きたくないな…」という気持ちでホームの自販機で買ったお菓子を食べ、現実逃避。
お恥ずかしながら、特にストレスフルだった会社員の営業時代はこのような間食がやめられず、同期に「いつも何か食べてるね笑」と言われたことがあります。
これではカロリーコントロールは難しく、痩せたいという気持ちが焦るばかりでいつまで経っても結果が出ません。
自己否定をやめるためのセルフ・コンパッション
ではどうしたら自分を責める思考の癖をなくし、エネルギーの消耗を抑えられるのでしょうか?
最近では社会的にメンタルヘルスの課題が浮き彫りになる中「セルフ・コンパッション」という考え方が注目されています。
米国テキサス大学のクリスティン・ネフ准教授によって提唱されたこのセルフ・コンパッションは「自分に対して親しい友人に接する時のような声がけをする」という自分のことを慈しむ考え方です。
クライアントさんはどんどんダイエットに成功していくのになぜか自分のダイエットはうまく行かないと悩んでいた時、私にはこのセルフ・コンパッションが足りていませんでした。
「××がうまく行かなかったんですね。でも○○はできていますよ!」
「今週は体重が少し増えましたが、トレーニングを始めた時から比べたら○kgも減っているじゃないですか。凄いことですよ!」
「旅行で増えた2kgなんてほぼむくみです!今週からまた食事を整えましょう。」
クライアントさんにはそんな声掛けをしていたのに、自分には「パーソナルトレーナーなのに太っているなんてダメなやつ」「早く体重を落とさないと信用に関わる」「太っている自分は価値がない」そんな風に自分を責め続けていました。
でもついつい自分に対してはこんな風に厳しい言葉をかけてしまうこと、ありませんか?
人は1日のうちに2万〜6万回のセルフトーク(頭の中での自分との会話)をしています。
この言葉がけが厳しいものなのか、優しいものなのかで自己肯定感は大きく変わってくるのです。
ぜひ、今日から自分が安心できて、ほっとできるような言葉をチョイスしてあげてください。
今まで自分に厳しくしてしまっていたら、最初は違和感が強かったり不快に感じることがあるかもしれません。
私もそうでした。
自分に優しい言葉をかけたり、自分を褒めたりすることに強い抵抗があったんです。
でも、少しずつ自分を責める自分の声に気づけるようになって、それに気づいたら自分を受け入れる優しい言葉をかけるように変えていきました。
思考の変化は180日かかると言われており、他の習慣より時間を要するものです。
最初は違和感があるかもしれませんが、どうか気長に続けてみてください!
少しずつマインドが変わり始めます。
セルフ・コンパッション力の育て方
ここからは具体的なセルフコンパッションの方法を4つご紹介します。
リマインドペーパー(アファメーション)
リマインドペーパーは自分にかける優しい言葉をいつでも思い出せるようにする方法です。
自分を責める自分の頭の中の声に気づいたら、それをノートや付箋、単語帳などに書き出します。
その責める言葉に対して「もし自分の大切な友人がこんな風に自分を責めていたらなんて声をかけるだろう?」と考えて、それを別の紙に書きます。
友人にかけるような暖かな目線の励ましの言葉だけ目に見えるところに貼ったり、持ち歩いたりして、自分を責めそうになった時に何度も見返します。
もちろん自分を責めそうになった時に限らず、いつ見て頂いてもOKです!
1日に何回も見返す、寝る前や朝起きてすぐに毎日見るなど実践していくと、新たな信念として潜在意識に染み込ませていくことができます。
慈悲の瞑想
慈悲の瞑想とは自分や他人に対して幸せを願う言葉を思い浮かべる瞑想法です。
慈悲の瞑想という名前なのでちょっと宗教チックな雰囲気を感じますが、メンタリストのDaigoさんも書籍や動画でよくおすすめしている瞑想法です。
リラックスできる環境で目を閉じ、呼吸を落ち着けます。
まずは自分を慈しむ言葉を思い浮かべます。
『私が幸せでありますように』
『私の悩み苦しみがなくなりますように』
『私の夢や願いが叶いますように』
『私が幸せでありますように』
次にこの私の部分を『私の大切な人』にして、最後に『世界中の全ての人たち』に言い換えて同じようにフレーズを思い浮かべます。
非常に簡単なのですがこんなことでと侮るなかれ。
慈悲の瞑想を続けるとEQという「自分の感情をコントロールして適切な行動を取る力」や「他者の感情を理解して共感する能力」が高める効果があります。
スージングタッチ
心配なことや不安なことがある時、自分を落ち着かせようと胸に手を当てたことはありませんか?
自然と行っていた方も多いと思いますが、実はスージングタッチです。
スージングタッチはこのように自分の身体の中で安心感を得られる場所を触ったり撫でたりすることで、心を落ち着かせる方法です。
ストレスを感じた時に自分の胸やお腹に優しく手を当てたり、セルフハグをしたり、腕をさすったりして身体の感覚をじんわりと味わってみてください。
自分の身体に手を当てるのに抵抗がある方はお気に入りのぬいぐるみやペットを優しく撫でるのもおすすめです。
ジャーナリング
ジャーナリングとは5分や10分など一定の時間頭に浮かんだことをあるがままに紙に書き出し、自分の思いを客観的に把握する方法です。
「あるがままに」というと何を書けばいいのか困る方もいらっしゃるかと思います。
不安なこと、気がかりなこと、最近あった出来事、今感じていること、自分に向けたメッセージなど何でも大丈夫です。
ネガティブなことや誰かの悪口、自分を否定する言葉などが浮かんでも、そのまま一旦書きだしましょう。
セルフ・コンパッションで大切なのはこの「自分をありのまま受け入れる」姿勢です。
ジャーナリングは書く瞑想とも言われ、ストレスが軽減するだけでなく、感情という目に見えないものを書き出すことで自分を客観的に見ることができたり、自分が本当は何を望んでいるかが分かったり、こんがらがった考えを整理できたりします。
目を瞑って呼吸に集中する瞑想に苦手意識がある方にもおすすめの方法です。
まとめ
今日は
- 自分を責める思考の癖がストレスを生み、心のエネルギーを消耗する
- 自分を責めるとストレス太りを起こしやすくなる
- 自己否定をやめるためには、自分を慈しむセルフ・コンパッションが有効
- 具体的なセルフ・コンパッションの方法4つ
についてお話ししてきました。
自己否定をやめるとそれだけでストレスが減り、心のエネルギーの消耗を抑え、ダイエットに成功しやすくなります。
そしてセルフ・コンパッションが日常的にできるようになれば、ダイエットがうまくいくだけでなく人生全体にも良い影響があること間違いなしです!
「なかなかうまくできないよ〜」という方もいらっしゃると思いますが、大丈夫。
思考を変えるのも筋トレと同じです。
繰り返し行うことで改善され、強い心を育てます。
騙されたと思ってぜひセルフ・コンパッション、試してみてくださいね☺️🌿
おまけ:「自分なんて…」でエネルギーが激減するのを体感した話
心理学の観点からも自己否定をやめることの重要性が指摘されていますが、私はヒーラーとしてエネルギーの観点からも自己否定をやめることを強くおすすめします。
理由は自分を自分で否定した瞬間その人のエネルギーは急速に減り、その人の本来の良さ・能力が発揮されなくなってしまうからです。
レイキヒーリングの講習会のペアワークでこんなものがありました。
一人が椅子に座り「自分なんて…」と自己否定的な感情をイメージします。
もう一人はその人に手をかざし、エネルギーの変化を感じとります。
「自分なんて…」と思った瞬間、その人のエネルギーは「シュン…」と萎んでしまったのです。
今度は同じ人に「楽しいな」「美味しいな」「嬉しいな」といった心地よい感情や場面をイメージしてもらいます。
するとその人のエネルギーは瞬く間に「ブワワッ!」と大きくなり、ポカポカと温かい感覚が手から伝わるようになりました。
この嘘のような本当の話、伝わりますでしょうか…笑
例えばこれが勉強や仕事の場面で起きていたら、萎んだエネルギー状態で潜在能力を存分に発揮できるでしょうか?
思うように実力を発揮できず、ミスやアクシデントが起きてしまうかもしれません。
ダイエットで言えば、自分をコントロールするのが難しくなり「もう食べちゃえ!」とか「今日はもう運動しなくていいや…」と思うことが多くなりそうです。(昔の私です)
もしかしたら「考え方を変えたくらいで痩せられたら苦労しない」「そんなの気の持ちようじゃないか」と反論したい方もいらっしゃるかもしれません。
でも、その“気の持ちよう”が心やエネルギーを整えるために一番大切なことなのです。
他人と自分を比較して「自分なんて…」とストレスを感じると、IQが15%も下がったという実験結果もあります。
メジャーリーグの大舞台で大活躍している大谷翔平選手がバッターボックスやマウンドに立った時に「自分なんて…」と思っているとは到底思えませんよね。
きっとここ一番という時にも力を発揮できるよう、自分の心を整える思考法を身につけていらっしゃると思います。
大谷翔平選手に限らず、人は本来素晴らしい潜在能力を持っています。
心のヒビ=自己否定の思考癖をやめて、外的なストレスに振り回されない強くしなやかな心の器を育てて頂けたらと思います。
最後までお読み頂きありがとうございます。
あなたのダイエットがうまくいくことを心から応援しています!